花道

夜型のケジメを23時のマクドナルドでとっている。最近ようやく、ギリ午前中で起きられるようになってきた。オフィスにいくと午後だ。昼間に用事があったりすると、閉館の22時になっても仕事が終わっていない。そのツケをポテトとコークで払っている。だが、まだ今夜は集中力が残っているだけましだ。ただ、焦る気持ちをかかえつつ仕事もできないまま眠れない夜を明かすことくらい馬鹿馬鹿しいこともない。

さっき、プチ衝撃の現場を見た。身長180センチくらいある、ほぼ間違いなくレディーボーイの人が、躊躇なく、女子トイレに入っていった。いや、それでいいのだろう、それで正解なのだろうけど、あ!という軽い驚きは隠せなかった。そのレディーボーイちゃん、すれ違いざま、色っぽい目線を送ってくれたのは、言うまでもない。サービス精神を忘れない彼女たちなのだ。

今日、バンコクの友人のところに遊びに来ていた噺家(落語家)の人としゃべっていたら、タイは江戸の人たちの暮らしに少し似てるんじゃないか、という話になった。みんな、いいかげんに、その日をなんとか暮らしていく。宵越しの銭は持たねえ、の世界だ。なんでも、江戸のそれは、火事が多かったからだそうだ。家財をもっていても燃えてしまう。みんな身軽に生活していたそうだ。一流の大工も午後3時には仕事を切り上げて、酒を飲んだりしていたそうだ。今日は仕事休んじまったから、酒飲む金がねえな、とか言いながら。

そういう暮らしがかつてあった。噺家さんいわく、江戸といわないまでも、30年台くらいまで、実はそんな暮らしだったんじゃないか、と言っていた。昭和30年か1930年かは聞きそびれちまったが、こまけえことは言いっこなしだ。

20点差をつけられた山王戦で、桜木花道がチームメイトに言い放ったことばが好きだ。「おめーらバスケかぶれの常識はオレには通用しねえ!シロートだからよ!」

ひとつ、気づいたことを言っておこう。気候のちがいがあるとはいえ、女子たちがすっかりジーパンなどに馴染んでしまった日本にくらべて、女の子たちがこれでもかというほど短パンを履いて足を見せてくれるタイが好きだ。それは知らないうちに、おれにエネルギーを与えてくれる。ベーシックな欲望をあなどってはいけないのだ。それは生きるエネルギー。なんて俺が言っても説得力がないのだろう。そうだろう。しかし、おれは、スラムダンクを3回めの読破したばかり。頭の10%くらいはまだ花道なのだ。

おっとやばい、あまりうかうかしていると、家に帰るバイクタクシーがいなくなってしまう。今日はこれくらいで退散するとします。明日からまた戦いが待っているのだ。