これは偏見なのかもしれないが、いま、タイで僕の周りにいる外国人たちは、なんとなく、うっすらと本国で暮らしづらさを感じている人たちなのじゃないかと、僕は睨んでいる。
これは差別的な物言いになってしまうかもしれないので、そう思ったらあとで削除するかもしれないが、例えば、僕が毎日おしゃべりしている連中はこういう感じだ。
アメリカから来たユダヤ人 30代前半
アメリカから来たユダヤ人 20代前半
ロシア生まれのドイツ人 30代
中東出身のオランダ人 20代後半
中米出身のカナダ人 30代前半
日本出身の日本人 40代前半
ドイツ出身のドイツ人 30代後半
だ。まあ、日本よりも外国の方がこういう移民的な人たちは多いだろうから、こうした属性になんら特異性はないとも言えるんだが、やっぱり、いかにもアメリカ人、とか、いかにもカナダ人、みたいないかにもな人もいるなか、なんとなく変わり者ばかりでつるんでしまったように僕は感じていた。
なんとなく、本国で生きづらい人たちなんじゃないだろうか。
おれは、アメリカ人30代前半に、ずばり、この疑問をぶつけてみた。
俺「なあ、君たちはみんな、本国ではスタンダードとはいえない人たちなんだろう? 変わり者なんだろう?」
アメ「その通り。お前だってそうじゃないか」
俺「おれは。。(まあ、俺もいつのまにか、特殊な属性に身をやつしてしまったようだが。。まあ生粋の日本人で、そういう国籍、宗教、人種てきなことでは、なんら生きづらさは感じていないのだが。。)まあそうかもしれない。」
しかし、ここで俺は自分で自分の考えに疑問をはさんだ。
あいつはどうなんだ、マイクはどうなんだ、ドイツ出身のドイツ人30代後半だ。あいつは、まったくノーマルなドイツ人で、なんら特殊な属性を持っていない。とてもまじめで、頭もよく、合理的で計画性に富んでいる。長年会社勤めも務め上げ、いまは自分のソフトウェアプロダクトをつくるために物価や気候の条件が良いという理由でタイに来ている。あいつが仲間にいるってことは、やっぱり俺の思いすごしなんじゃないか、。そこで、またアメリカ君に疑問をぶつけてみた。
俺「おっとまてよ、マイクはどうなんだ?あいつはノーマルなドイツ人じゃないか?」
アメ「その通り。ただ、ノーマル過ぎるんだ。」
俺「あ。。」
アメ「あいつは、あまりにドイツ人過ぎるだろう?」
俺「たしかに。。あまりにドイツしている。ドイツ過ぎる」
そうであった。いくらドイツ人だからといって、あそこまで堅物なやつはそうそういないかった。まった期待をひとつもはずすことのないドイツ人なのだ。
そうか。やっぱり俺たちは、吹き寄せられて、ここに来たんだ。
ただ、俺以外の奴らは実力があって、結構世界を飛び回っている。一見、世界を旅しながら働く自由な奴らにも見える。しかし、それだけの理由で外国にずっと住もうとするだろうか。まあ、ズバリ聞きづらいことなので聞きはしないが、やっぱり外国の方が息がしやすい奴らなんじゃないか、って俺は疑っているんだ。
だからかもしれないが、こいつらは、みんな、俺にやさしい。
いや、勝手な思い込みと、自己正当化なのかもしれない。だから、そうかもなーって思ったりしてる、ってくらいにしておこう。