インターナショナルスクール

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写真は、近所のカフェ。支払い方法が面白い。Honesty Box(正直箱)なる箱が置いてあって(写真左のガラス瓶)、自分が飲み食いした分を勝手に払って帰ってね、という方式だ。

飲み物は一律100B(300円くらい)、パンは一律50Bと、明瞭会計になっているのも面白い。

タイをおくれた国などと思っていると、足元を両足ごと大外刈でもっていかれることになる。日本でも、この正直箱方式を導入できるカフェがどれほどあるのか。というか、ひとつもないのでは?僕はひとつも知らない。

 

ところで。最近、インターナショナルスクール問題なる問題をよく考える。それはずばり、自分の子供をインターナショナルスクールにいれるべきや否や、という問題だ。

僕にとっては思考実験だが、実際に子を持つ駐在奥様から相談されたりもする。うちの子もうすぐ小学校。インターに入れるべきなのかな。。というわけだ。

インターとは、おわかりのとおり、英語で教える学校だ。幼稚園からあるが、まあ小学校をどうするかでみんな悩むことになる。

まず第一に、インターは高い。学費が年間100万円を超えるらしい。こどもがふたりいれば、年間200万円なりの出費が今後、6,3,3で12年くらい続くことになる。

それともう一つ。基本的に英語な子どもになってしまうだろうというのもある。しかし、宇多田ヒカルなどを見ていても、普通に日本語しゃべっているので、日本語が下手な日本人になる心配はいらないと思うが、基本、海外の大学に行き、海外で働くような指向性をもった人間には育っていくだろう。

親としては少しさみしくもあるのかもしれない。

そして、メリットのほうはと言えば、もちろん英語がネイティブ並みに使えるようになることと、ご学友がインターナショナルであることと、ご学友がいわば(ある意味)上流階級になることだ。

前者のメリットはいわずものがなで、海外にいると、どう考えても英語が国際語であることがわかってくる。そして、英語が母国語のように話せたら、もちろん読み書きも必要だが、まさに働く場所は世界に広がるという現実がある。可能性とチャンスが桁違いに上がる(ように見える)。

そして、ご学友も見逃せない。インターに入ってくる子どもは、ぶっちゃけ、家も裕福で、こども自身も(傾向としては)優秀であることが多いだろう。そうなると、いわゆる上流階級エリートネットワークが形成されることになる。それも利害で結びついた人脈などではなく、ガキのころから一緒に遊んだ仲、という信頼関係のネットワークだ。その中にいれば、必然的にあらゆるチャンスが身近になるのは想像に難くない。

というのも、タイにきて、周りにインター出身の若いタイ人がたくさんいるが、彼らはまさにそういうネットワークを形成して、仲間同士でビジネスを展開している。実に楽しそうだし、資金力もびっくりするほど、ある。あの中に入っていたら、いろいろ楽しいのだろうな、とは思う。

もちろん、いいことばかりはないだろう。思いつくには「しがらみ」だ。上流階級とはそれなりに窮屈なしばらみの世界があるのだろうし、親同士の見栄や階層意識の中に縛られて生きることになるのかもしれない。もちろん、想像するだけなのだが。

というわけで、インターナショナルスクールに我が子を入れるべきかどうか、という悩みを子どももいないのに考えてみたりする。

僕のダイレクトな意見としては、基本的に、お金があるなら入れたらいいと思う。あとから苦労して英語を身につけさせるより、とにかく我が子に大きなアドバンテージを手渡せる気がするからだ。ピアノを習わせるよりはずっとリターンが確実に見える投資だ。

裏の意見としては、普通の日本の公立でほのぼの育てばいいんだよ、本人がやりたいことを見つけたときに全力で支援すればOK。という気持ちもまたある。

でもまあ、やっぱりものすごく単純化すれば、お金の問題なんだと思う。収入がそれほどでもない状況で、借金してまでインターに行かせるものではないと思う。子どもに余計なプレッシャーになるだけだ。でも、年間100万くらいどってことない、なら、インターに入れない理由が逆にないのかもしれない。

という話を頭の中で議論させていると、ふつふつと沸き起こる感情は、なんだかつまんねーな、という感覚だ。

 

いま、その内訳を書こうとしたが、なんだかまとめられなかった。。

ただ、前にも書いたか忘れが、友人とこういう議論があったのを記しておこう。

僕が2歳の姪っ子に英語を見についてもらいたいが、インターに入れるのは金銭的に大変なので、もっと安価で英語が身につく方法を考えたいんだ、ひいては、学費の安いインターを設立するくらいの夢を描いてみようかしら、などとつぶやいていたら、友人が突っ込んでいわく、本当に姪っ子が心配なら、お前が稼いでインターの学費を出してやればいいじゃないか、と。そのほうが一番てっとりばやいじゃないか、と。

まさに。。まさに。。それ正解!

 

そう、僕の思考はすべて、俺は稼げないけど、でも。。というブラックホールの周りをまわる衛星にすぎないのか。という気分になって、げんなりした。